TOP > 湘南茅ヶ崎 写真工房 スタジオ山田 日記 > 修復写真は実は・・・
色あせたり、傷ついたりして持ち込まれた古い写真は、
様々な事情があって、スタジオ山田へやってきます。
あまり込み入ったことはお聞きせず、
どこまで手をかけるか?(ご予算によりますので)
どの大きさにプリントするか?
を、お聞きして作業します。
プリントが仕上がって受け取りにこられて、
写真をご覧いただくと、
止まっていた時間が動き出したかのように、
思い出された事や、その写真を撮った時のこと、
写真が出てきた経緯などを、お話してくださいます。
先日は、熊本の地震で全壊してしまったご実家から
かろうじてこの写真だけは拾って来れたんですってお聞きした、
5才の男の子の七五三写真は、銀塩が表面に浮いてきていて、
細かい傷がいっぱいついていました。
お渡しの際にお聞きして、写真に起きた衝撃に心痛くなりました。
作業している時は、その経緯をお聞きしていなかったので、
こんな風になってしまったのはなぜだろうなーと思いながら、
小さな傷を少しずつ修正して、
銀が光ってしまってうまくスキャンできなかった部分は
かなり苦労しましたがなんとか見られるところまで修正して、
がんばった甲斐がありました。
古い写真を修復するというのは、その写真に封印された思い出を
開放する仕事も含まれているのかなと思うと、いい仕事だな~と。
記念撮影で、スタジオで撮っている写真も、
いつか古い古い写真となって、思い出語りをしてもらえると素敵だと、
思っています。